暴虐の限りを尽くす天魔王の前に、捨之介と蘭兵衛が立ちふさがった。
三者三様の時の輪が奇しき縁に手操られ重なり合ったその時に、「無界」の里に集う者たちに血の匂いが漂いはじめる。
たとえ戦になろうと、自ら「無界」を守ろうと、心に決める女《極楽太夫》、荒武者たちを従えて、打倒《天魔王》の先頭に立つ若者《兵庫》。
そして秘密を胸に「無界」の里に逃げ込む娘《沙霧》、裏切りだけを己の生き方と信じる男《三五》、そんな若者たちの行方を諸国流浪のやせ牢人《狸穴二郎衛門》が密かに見守り続けていた……。
やがて秀吉軍総勢二十万が関東制圧に向け動き出す。
迎え撃つは関東髑髏党・鉄機兵二万。
風雲急を告げる髑髏城へついに捨之介が乗り込んでいく。
そして孤高の刀鍛冶《贋鉄斎》が鍛えた名刀“斬鎧剣”が天魔王めがけて空を舞った……。
時は戦国―――
逃げ場のない者たちがもう一度、それぞれの「生」を取り戻すために立ち上がる。
K.Nakashima Selection Vol.25
『髑髏城の七人』が装い新たに蘇る!
花鳥風月バージョン第一弾
※本商品は書籍です。