由緒正しき!?アウトロー、伝説背負って只今参上!!!
見た! 観た!! 魅せられた!!!
「五右衛門ロック」「薔薇とサムライ」のドラマ性や音楽性を受け継ぎつつも、
新しい大エンターテインメント劇として帰って来た「ZIPANG PUNK」!!
しかも今回は待望のBlu-ray(ブルーレイ化)!!
当然映像の美しさもさることながら、今回驚かされたのがハリウッド録音という
その "サウンド" 。
歌と台詞、効果音のバランスがとても良く、何よりも歌の場面では歌詞がとても聴きやすく
雪之丞さんの歌詞の絶妙さと岡崎さんの楽曲の巧みさが際立って、聴いていると何やら口角が勝手に上がってしまいます。
それらスゴい「音」の迫力、空気感や臨場感が見事に再現されていて、美しい映像と素晴らしい演技とも相まって、観る人をあっという間に舞台の中へひき込み、五感まるごとを虜にしてしまうことでしょう。
その舞台上では、沢山の魅力的な役者達がそれぞれの光を放っていて、翔ぶわ、走るわ、踊るわ、歌うわ、叫ぶわ、斬るわ、殴るわ、掘るわ、撃つわ、騒ぐわ、休むわ、、、と、もうとにかく、面白くて楽しくて観ていることが気持ちよくて仕方ない!
まず、三浦春馬くんの力演に脱帽、芝居も歌もダンスも殺陣も、全てに手抜きがなく、
ストーリーをも引っ張って行く頼もしさ、カッコイイわ、、男でも絶対惚れるなありゃ。
蒼井優ちゃんの歌とダンスのポテンシャルの高さにも驚いた、御侠(おきゃん)キャラなのに
儚いような、それはもう可愛すぎるお銀、、、、、男だったら誰でも惚れるなありゃ。
高橋由美子さんの尼さん、あれはもう反則でしょ?
歌が芝居が表情がなんともキュート!あんなカワイイ尼さんがいたら誰でも誰かに「大誤解」されてしまうでしょ?、、、、男なら尚更惚れるよ、ありゃ。
五右衛門ロックシリーズと言えばハチャメチャ・爽快・痛快・大パーティー的なイメージがあるかもしれないが、実はシリーズそれぞれに「暴れ回る劇」をガチッ!と締める名優が必ずいて、その場面は、観ている方が一瞬で呑み込まれてしまうようなスリルを感じてしまうほどのスゴさ…今回の舞台でのその名優とは、村井国夫さんと "怪優" 麿赤兒さん。
この2人が出ている場面は「ん?コレって五右衛門ロックシリーズ?」と勘違いしてしまいそうなほど重厚ながらも軽妙かつ丁寧、なのにストーリーの流れを決して乱さないように何気に大きな楔を打ち込んでいる、まさに快演×怪演=名演!!!
今回も色んなキャラクターが出てくる玉手箱的な舞台、次から次へと可愛らしい女、愛らしい女、憎たらしい女、麗しい女、騒々しい女、頼もしい女が出るかと思えば、華々しい男、勇ましい男、美しい男、寂しい男、怪しい男、眩しい男、危なっかしい男と、競うように出て来て、
見応え十分です。
もちろん、聖子さん、粟根さん、じゅんさんの新感線ズのお三方の存在感は半端無く、
そこに絡むシャルル役の浦井健治くんとで、舞台のテンションを「これでもか!」というほどアゲまくり、まさにエンターテイナーとしての役割を果たしています。
(マローネの弾けっぷり、石田光成凛々しさ、シャルルと慶次郎のハマり具合が最高だ!)
そしてどん尻に控えしはこの方!石川五右衛門・古田さん! この五右衛門を見る度にいつも思う疑問、「この人はなんでこんなに粋で鯔背で魅力的なんだ?」と。
動きも春馬くんよりも機敏な訳じゃないし、台詞まわしも他の役者よりも滑舌が言い訳ではないし、顔もハンサムって訳じゃない、、なのにどう考えても他の出演者の誰よりもカッコいい!
殺陣にしても春馬くんやエスパーダ役の川原さんのような "スピードで直線的に空間ごと斬り裂くようなシャープな豪快さ" ではなく、力を抜いたまま流れるように、漂うように最小限の間を斬って行く円上曲線の殺陣、一見頼りなく感じるが、自分が斬られる立場だとすれば、そうやって斬られる方がよほど恐怖だ。知ってか知らずか、古田さんがそういう立居振る舞いを違和感無くやってのけることが即ち「カッコいい」のかも。
1・2作を観た方には言うまでもなく、今回も色んな所で色んな人の「魅せ場」がある。
それはカッコ良かったり、可愛かったり、面白かったり、悲しかったり、スゴかったりと様々だが、
観てる人を後悔させることは、絶対にない!・・・・・ハズ!!!
そしていつものように、結局の所、登場と最後で全部持って行く、、、、もとい! 、、、
「魅せ場をごっそりと盗んで行く」のはやっぱり天下の大泥棒、石川五右衛門!!!!!
相変わらず粋なロックが似合い過ぎだぜ、、、石川五右衛門。
108つの鋲を打ち付けたPUNKな魂は伊達じゃないね。
余談ですが…
special editionについている特典ディスク、CDで劇中歌を聴いていた人には涙モノの、
ゲキ×シネではカットされてしまったモノがゲキ×シネ未収録シーン集としてフルバージョンで観られます! 全部ホントに楽しい!
でも個人的には「運は自分の手で掴め!/くれくれお仙/商人・ザ・スーパー・スター」がおススメ!
その他にも見応えたっっっぷりの映像が入っているので、五右衛門ロックシリーズを観たことがない人も「五右衛門ロック」「薔薇とサムライ」を観た人も是非是非本編と合わせて観てほしいです(ホントに "特典映像" なんですってば)。
ちなみに、「ミュージカル的な舞台は苦手…」という方、この舞台はコスプレでの音楽フェスのようなものです…(あ、冗談です)、歌と歌の間にちょっと長めの凝ったお芝居のようなMCが入る、という趣になっています…(えっと、冗談ですよ)、ですのでこの機会に是非1度"新感線"に乗って、”素晴らしき五右衛門の世界"に飛び込んでみて下さい。
そうすれば、あなたの心もきっと盗まれることでしょう (これはホントです、、、)。