時に文化文政。巨大都市江戸。
一見平和に見えるその裏で、人と鬼との激しい戦いが繰り広げられていた。
江戸の闇から魔を祓うために組織された特務機関“鬼御門”。
病葉出門(市川染五郎)は、そこで“鬼殺し”と怖れられる腕利きの魔事師だったが、五年前のある事件を境にそれまでの一切を捨て、今では鶴屋南北一座に弟子入りしていた。
が、謎の女つばき(天海祐希)との出会いが、彼の運命を狂わせた。
なぜか鬼御門に追われるつばきは彼に「自分の過去を探してくれ」と頼む。
彼女の瞳の奥に宿る何物かに惹かれていく出門。
執拗につばきを追う鬼御門の先頭に、出門と兄弟同様に育った安倍邪空(伊原剛志)がいた。
鬼御門の頭領十三代目安倍晴明(近藤芳正)を奸計にはめて葬った邪空。
が、彼は更なる力を求めて、鬼を率いる美形の妖かし美惨(夏木マリ)と手を組み、彼らの前に立ちはだかる。
鬼の王“阿修羅”の悲しき因果に操られ、千年悲劇の幕が開く。
その先にあるのは、滅びか、救いか───
この舞台は唯一、この映像は無二。
※本編は2003年当時の<フルバージョン>を収録