皆さんこんにちは。店長です。いよいよ今年5月に開幕する劇団☆新感線の最新舞台『紅鬼物語』。
すでに色々なウワサが聞こえはじめてきておりますが、豪華キャストと新感線が描く「お伽噺」がどんな舞台を生み出すのか、個人的にもとても楽しみです!
劇団☆新感線『紅鬼物語』公式サイト
さて。そんな新感線は、これまで様々な作品で「鬼」を描いて来ました。
そこで今回のコラムでは、これまでの新感線の作品から「鬼」にまつわる作品を、私店長の独断と偏見で選んでご紹介したいと思います。
新感線の描いてきた「鬼」とは果たしてどんな存在なのか。『紅鬼物語』をご覧になる前に、あるいは観た後に、ぜひこちらもチェックしてみてください。
『阿修羅城の瞳』
鬼の王・阿修羅が人の世に蘇る……。江戸の町を舞台にした壮絶な人と鬼との物語です。初演は1987年。2000年に市川染五郎(現松本幸四郎)、富田靖子ら豪華キャストで再演。そして2003年に、同じく市川染五郎、天海祐希、伊原剛志らこれまた豪華キャストで再再演された人気演目です。本作の鬼である阿修羅を演じるのは女優陣。
ですが、どの作品の阿修羅も、それぞれの鬼としての美しさ、強さ、怖さで見るものを惹きつけて止みません。
残念ながら、初演版は映像化されておりませんが、2000年版はDVDで、2003年版はDVD&Blu-rayでご用意。
未見の方はぜひチェックしてみてください!
『阿修羅城の瞳2003』より
☆阿修羅城の瞳2003年版のDVDとBlu-rayに関して本作のDVDは2003年に発売されたものです。Blu-rayは2015年にゲキ×シネ作品として上映されたデジタルリマスター版を収録。
※ゲキ×シネ版は休憩を無くし再編集されたバージョンです。
『朧の森に棲む鬼』
2007年に主演・市川染五郎(現松本幸四郎)で上演。
2024年には歌舞伎NEXTとして松本幸四郎本人と尾上松也のダブルキャストで上演され話題となりました。
舌先三寸で世を渡って来た主人公・ライが、《オボロの森》で魔物と出会い、その力を借りてこの世のすべてを手に入れようとする、栄光と破滅の物語。タイトルにある「鬼」が、果たして森の魔物を指すのか、はたまたその魔物をも操ろうすかるライを指すのか、あるいはまた……。
何と言っても、市川染五郎と新感線が描く「悪」の描写に、シビレまくる作品です。
『朧の森に棲む鬼』より
『蛮幽鬼』
2009年上演。上川隆也、堺雅人をはじめてとする演劇界の豪華キャストが集結。今や新感線ではすっかりおなじみの早乙女太一初出演作品でもあります。こちらもタイトルに「鬼」という文字が入りますが、本作に出てくるのはすべてただの人。その「人」である主人公が復讐の「鬼」となり、殺しの「鬼」と出会うところから、物語は始まります。登場する人物たちの壮絶な生き様に注目です。
『蛮幽鬼』より
いかがでしたでしょうか。この他にも、『偽義経冥界歌』でこの世に復活する白塗りの亡者はある意味「鬼」と言えるかもしれません。
また『蜉蝣峠』の登場人物たちは皆、鬼の面を被っているとも言えます。
人や魔物、そして鬼そのものを様々な角度から描いた来た新感線。新感線の人気ジャンルである「いのうえ歌舞伎」は、神話や史実などをモチーフとし、ケレン味を効かせた時代活劇のシリーズ。
近年では、より人間の業を深く浮き彫りする作品が増えてきており、人の鬼としての側面が描かれることが多くなりました。ぜひ色々な作品を見て、その変遷を楽しんでいただけたらと思います。
そして、そんな新感線が『紅鬼物語』で真正面から描く「鬼」が、果たしてどんな物語を繰り広げるのか。
こちらもどうぞお楽しみに!
『阿修羅城の瞳2000』DVD
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『阿修羅城の瞳2003』DVD
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『阿修羅城の瞳2003』GEKI×CINE Edition Blu-ray
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『朧の森に棲む鬼』DVD
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『朧の森に棲む鬼 -special edition-』DVD
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『蛮幽鬼』DVD
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『蛮幽鬼 -special edition-』DVD
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