いつの頃からか蜉蝣峠に一人の男が棲みついた。その名は闇太郎。この男、名前以外の記憶がない。
ある日、元旅役者の銀之助と出会い、麓のろまん街へと降りてきた。
さびれて荒んだ宿場町のろまん街では、立派と天晴の二人の親分による抗争が続いていた。
実はこの二人は義理の兄弟。天晴の姉・お寸が立派の女房だからだ。
闇太郎と銀之助は危うく斬り合いに巻き込まれるところを、飯屋のがめ吉に助けられる。
その時、声をかけてきた女があった。
天晴組に囲われているその女・お泪は、闇太郎を知っていると言う。
その意外な過去を思い出せないながらも、闇太郎はお泪にひかれていく。
一方、天晴は闇太郎の腕を買い、代官殺しを持ちかける。
天晴組優勢! しかし、立派組の跡取り・サルキジが江戸から戻り、抗争は激しくなる。
さらに、ろまん街荒廃の原因となった25年前の通り魔殺人事件の謎がからんで、
闇太郎は次第に追い詰めれていき・・・。
劇団☆新感線×宮藤官九郎
笑いも毒も盛り込んだ、痛快アウトロー時代活劇!
蜉蝣峠で待っている────。