いつもであれば、「あー、ある。そういう部分、ワタシにも」と心の奥に隠しておいたドロドロを、観客という衆人環視のもとさらけ出され、 しかも哀れまれたり笑われたりするうちに昇華されちゃう気持ちよさが本谷さんの好きなところだったのですが、 今回はさらにその先、ドロドロが出きった後まで描かれてます。
そこで何を感じるかは皆さん次第。ネタバレになるのでワタシの感想はナイショ。でもいつも通り気持ちよかったのはたしかです。
そしてセットになっているパンフは劇団、本谷有希子史上初だそう。出演者座談会あり、本谷さん対談あり、劇団、本谷有希子年表あり、戯曲完全掲載の必読書です。
さらに一歩前に進んだ劇団、本谷有希子をお見逃しなく!(は)
パンフは持ってるわという方は
単品でどうぞ
木多若月(馬渕英俚可)が、女優になるため家族の大反対を押し切り上京して早9年。
今年のお正月は、お遍路巡りをする父・宗生(近藤芳正)と共に、久しぶりに四国の親戚の家に来ていた。
この旅で、若月は宗生に打ち明けたいことがあったのだ。
「都落ちしたいの!」
女優への夢破れ挫折し、実家に戻りたいと宗生に告げる若月。
しかし、覚悟を決めていざ親戚の家に来たものの、アットホームな田舎暮らしがどうしてもなじめない。
周りのみんなが退屈で薄っぺらく見えてしまう ───。
そんな中「お前が戻るなら、ワシが上京する!」と言い出す宗生。
善意溢れる親戚の家で、大騒動を繰り広げる迷惑な父娘。
ついには親戚一家に隠されたドロドロな感情までもがあふれ出す…!
果たして、若月は退屈で薄っぺらい日常の中で、ほのぼのできる日はくるのか!?
劇団、本谷有希子まさかのホームドラマ!
家族全員に猛反対されながらも、どうしても東京に行きたいと
わがままを貫き通して、9年目。
「お父さん、あのね、実は私、都落ちしたいの…!」