ここで一組の中年夫婦が道路へ飛び出した猫を庇い、ダンプに轢かれ死亡した……。
両親の訃報を受け、東京から六年のあいだ音信不通だった長女が和合家へと帰って来る。
「あんた、本当は二人が死んだことも漫画のネタになると思って喜んでるんでしょ?」
おびえる次女にそう微笑む長女。
困惑する新妻の待子が夫の穴道から厳守するよう誓わされた
一家の掟は次の三つだった。
『一つ、長女の澄伽には何があっても逆らってはいけない』
『一つ、次女の清深には決して心を許してはいけない』
『一つ、長男の穴道に一切の恋愛感情を抱いてはいけない』
やがて自由にふるまう澄伽によって、和合家の日常は大きく歪み始める。
それぞれの思惑が交錯し、空回り、事態は一層の泥沼へと嵌まり込んでいき───。
いい感じのエンディングで魂を浄化する!
今最も注目を集める若手劇団「劇団、本谷有希子」の代表作!