(※注1) 『桃太郎地獄絵巻』
いのうえひでのり氏が所属していた大濠高校演劇部が演劇大会で上演した作品を、中島かずき氏がリライトした戯曲。
2010年に劇団☆新感線の30周年を記念して朝日出版社から発行されたムック本『劇団☆新感線30年 サムライたちの軌跡』(1429円税別)の巻末に、なんと丸々収録されている。

(※注2)
つかこうへい
1948年4月24日-2010年7月10日。
日本を代表する劇作家、演出家、小説家。
70年代から80年代にかけて“つかブーム”を巻き起こし話題となった。
劇団☆新感線もまた、発足当時はつかこうへい氏のコピー劇団であった。

(※注3)
『熱海殺人事件』
つかこうへい氏の代表的戯曲の一つ。初演は1973年。74年には岸田國士戯曲賞を受賞。
数多くの再演を繰り返し、その度に時代に即した内容へと変化。結果、様々なバリエーションを生んだ。
現在でも多くの演劇人が上演する人気演目。小説化・映画化もされている。
劇団☆新感線の旗揚げ公演もこの作品(1981年)。
ちなみにこの当時はまだ中島かずき氏は新感線に参加していなかった。

(※注4)
岸田國士戯曲賞
白水社が主催する若手劇作家の育成を目的にした戯曲賞。
新人劇作家の登竜門とも言われている。
1974年につかこうへい氏が『熱海殺人事件』で受賞、2003年には中島かずき氏が『アテルイ』で受賞している。

(※注5)
『仮名絵本西遊記』
1989年初演、1991年には巻之一・巻之ニ連続上演、99年にはホリプロと組んだ商業演劇的展開と、再演の度に話題を振りまいてきた作品。
中島氏は巻之一・巻之二の戯曲本のあとがきの中で、この後に続く壮大な物語・世界観の設定を記しているが、自ら「演劇化は不可能」として続きは封印されている。

(※注6)
いのうえ歌舞伎
新感線の人気シリーズのひとつ。
神話や史実などをモチーフとし、ケレン味を効かせた時代活劇のシリーズ。
近年では、その持ち味に加えドラマに重きをおき、人間の業を浮き彫りにした作品作りへ転化している。
◎いのうえ歌舞伎 → コチラ

(※注7)
ネタもの
新感線の人気シリーズのひとつ。
主にいのうえひでのりが書きおろす、ネタを中心としお笑いを追求したシリーズ。
◎ネタもの → コチラ

(※注8)
新感線「R」シリーズ
オリジナルのROCKの楽曲が生バンドで演奏され、劇中歌が多数あるシリーズ。作風により「RX」・「RS」など様々なバリエーションがある。
◎Rシリーズ → コチラ

(※注9)
『五右衛門ロック』
「R」シリーズ。2008年上演。
天下一の大泥棒・石川五右衛門が南海の孤島で大暴れ!という冒険活劇。
まさに「お祭り騒ぎ」という名に相応しい人気作品。
その後、同シリーズの『薔薇とサムライ』が2010年に上演、2012年12月には最新作『ZIPANG PUNK~五右衛門ロック3』が上演される。
(『五右衛門ロック』DVD『薔薇とサムライ』DVD)

(※注10)
いのうえ歌舞伎 第二章
2005年上演の『吉原御免状』以降、いのうえ歌舞伎はよりいっそう人間ドラマを重視する方向へと向かい、中島氏以外の作家も加わることでその多様性が増し、<第二章>ともいうべき段階へと移り、さらに人気を高めていくことなる。
(『いのうえ歌舞伎』第二章特集ページ)

(※注11)
『蛮幽鬼』
いのうえ歌舞伎の中でも、新感線と松竹が手を組んだ“InouekabukiShochiku-Mix”シリーズの1作。2009年上演。
(『蛮幽鬼』DVD)

(※注12)
『薔薇とサムライ』
「R」シリーズ。劇団☆新感線30周年記念作品として2010年に上演。
人気の『五右衛門ロック』シリーズの第二弾。
(『薔薇とサムライ』DVD)